「ひとつどうしてもわからないことがある。」旅の終わりにスティーブさんは言った。
「僕のおじいさんはなぜ、こんなにも美しい島を出て、カナダに行くことにしたんだろう。」
理由はわからない。けど、ひとつだけ私にわかるのは、スティーブさんという素晴らしい音楽家が現在ここにこうしてあるのは、若者だった茂三郎さんが大海原を越えて飛び出したおかげだということ。
茂三郎さん、スティーブさんを、ありがとう。