尾道へ

人口300人の佐島には、民宿どころか、食堂もない。でも佐島に奉納演奏の当日だけ行くんじゃもったいない。おじいさんの生まれた島の空気を満喫したいだろうし、茂子さんともゆっくり会ってほしい。おばあさんの生まれ故郷の三庄もゆっくりまわりたい。ということで尾道のゲストハウスには3日間の宿泊を予約していた。

前回の下調べの旅で、尾道から佐島へは、わりあいすぐ行けるということはわかっていた。佐島は愛媛県だけど、距離的には尾道ー因島文化圏だ(笑)。尾道ならば観光地なので宿も取りやすい。

 

倉敷の演奏が終わって、私の中学校のときの同級生がやっているピザ屋さんで軽く打ち上げたあと、タブラの別所さんと一人娘のなおちゃんも乗せて尾道へ移動する。倉敷から尾道へはほとんど一本道で約1時間。

 

尾道の基地として選んだのは、10畳+2畳の広い和室で、3人から5人宿泊可能という、とてもきれいなゲストハウスだった。1階のカフェの壁にはサンシャインコースト近辺の地図が貼ってあった。

 

聞くとオーナーの若い夫婦はオーストラリアでワーホリを過ごして帰ってきたばかり。彼によると、かつて多くの人がこの当たりの島々から移民していったらしい。日系カナダ人の女性が撮影した移民1世の尾道出身のおばあちゃんのものがたりがDVDになっている、お貸ししますよ、と言ってくれた。